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草木あそび 9月

フウロソウの仲間
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ゲンノショウコは夏の季語だと聞きます。

この名前を初めて耳にしたのは、きっと中学生の頃。
祖母が語っていたのを思い出します。
「とてもいい薬になる・・・」と言っていた記憶があります。
名前以外の言葉をどのように発したのかは忘れてしまいましたが・・・。

庭先のあちこちで花をつけるこの花が
その「げんのしょうこ」だと改めて気づいたのは、2年ほど前のこと。
庭の手入れでそこで過ごす時間が長くなり、草むしりが板についてきた頃でした。

植えた覚えもないのに、夏の終わりにかわいい花を咲かせる。
今では、この花の居場所を作って大切に育てています。

げんのしょうこ

花の可憐さに加えて、その花後の姿にはジーっと見入ってしまいます。

その姿がお神輿に似ているのでミコシグサとも呼ばれるようです。

ゲンノショウコ種

茶色いとんがりが、花後の姿です。このとんがりの朔果の形がフウロソウの仲間の特徴です。その姿が鶴の嘴に似ていることから学名のGeraniumがつけられました。

とんがりは熟すとその果皮が勢いよく5つに裂け種が飛ばされます。
種が飛んだあとの姿が、お神輿に似ていることから、ミコシグサとも呼ばれます。

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なんとも愛嬌のある姿です。

ゲンノショウコ  
現の証拠
フウロソウ科 フウロソウ属
別名 神輿草(ミコシグサ)、医者いらず(イシャイラズ)、たちまち草(タチマチグサ)
学名 Geranium thungergii
名前の由来は、読んで字のごとく薬として飲んですぐに効く、現実の証拠に早速効き目があることからその名がついた。
花は白花と赤花(ピンク)があり、中部地方より東には白が多く、西には赤が多い。


日本で古くから民間医療の薬草として、多く使われてきました。

ドクダミ、センブリと並んで「日本三大和薬」の一つですが、
漢方薬としては、ほとんど処方されることがないそうです。

現在の薬局方の「専ら医薬品」に収載されているということで、認可がないものはこの植物の売買はできません。

それほど、信頼のおける薬効を持つゲンノショウコの主成分は、加水分解性タンニン。
その葉をお湯にさっと浸すと便秘と下痢に効き、長く煎じると整腸作用も加わって
「お腹の万能特効薬」となります。
更に、利尿作用はもちろん、免疫力を上げることが期待できるそうです。

かつて、山伏によってつくられた「陀羅尼助」 (修験道の聖地により、「百草丸」「大山煉熊丸」などの名前もある。)は、
日本史上、最もヒットした医薬品と言われていますが、
キハダを主な原料とし、センブリやホオノキに加えてゲンノショウコも配合されます。

夏の終わりの暑い日に、庭からとってきたゲンノショウコの若葉を天ぷらでいただくと、
ほろっとした苦みがあり、
冷たいもので疲れた胃に良いような気がします。

春の芽吹きの頃は、その葉が猛毒のトリガブトに似て区別が難しいので、
採取は7、8月の花が咲いた頃にするのが良いようです。

花のかわいらしさが、私にとって一番の魅力であるゲンノショウコですが、
先に記しましたようにフウロソウの仲間です。

学名のGeraniumは、最近日本ではゲラニウムと呼ばれ、
ガーデニング愛好者の間では、花の大きい西洋種のゲラニウムが人気です。
よく知られている植物にゼラニュームと呼ばれる植物があります。
そちらは同じフウロソウ科の仲間ですが、テンジクアオイ属(ぺラルゴ二ウム属)の花をそう呼んでいるようです。

最初の写真と同じ下の写真の中の、
左側のピンクの花は、外来種のゲラニウム。和名アケボノフウロソウ。
真ん中がゲンノショウコ。
右がゼラニューム。

フウロソウの仲間

同じフウロソウ科でも、ゼラニュームには、
ローズゼラニュームなど香りのよいものもあり、香りを楽しむハーブの一種として扱われます。

ちなみにフウロソウ科フウロソウ属の植物のである、ヒメフウロには臭いがあるようです。
塩を焼いたような臭いがするのでシオヤキ草とも呼ばれるそうです。

薬草の聖地、伊吹山では、ヒメフウロはゲンノショウコと同じように扱われるそうです。

ゲンノショウコは地味な花で、香りも際立つほどではありません。

そこで私は、薬草として楽しむ他に、どんな楽しみ方ができるかと考えたあげく、
まず、エディブルフラワーとして試すことにしました。
エディブルフラワーとしてですから、葉っぱではなく花をということです。
美しくお料理を飾って、そしていただく。

そこで、登場したのが梅干しのはちみつ漬けです。

昨年、立派な梅をお友達からいただいて漬けました。
見た目はふっくらでおいしそうにできたのですが、とてもしょっぱくなってしまいました。
少しずつテーブルに出してみるのですが、
テーブルを共にする家族の中でしょっぱいものを食べてもいいのは私だけ、
あとは塩分制限のある夫と母。
勧めるわけにもいかず。

ある時ふと思ったのです。
塩抜きということが梅干しにもできるかもと。
さっそくググってみましたよ。
ありました! 
親切なお料理の先輩たちが、いろんな情報を上げていてくれました。
早速一晩水につけて、翌日、天日で干してから、はちみつ漬けにしました。

おいしくできました。一日一個食べられます。

そんな、苦肉の策のはちみつ漬けの梅干しを、ゲンノショウコの花と葉で飾ってみました。
もちろん、お花もパックン。
苦みがあって、
甘酸っぱい梅干しを食べた後の、苦みはなかなかいい感じでした。

梅干しとゲンノショウコ

ゲンノショウコは、私にとってはやはり鑑賞の対象です。

フウロソウの仲間の蕾の姿はたまらなくかわいいです。

この仲間の多くは、花柄の先に1~2個の花をつけます。
ゲンノショウコは決まって2個。
その二つの小さな蕾が並んでうつむく姿がいじらしいです。
そして種をつけるまで二つ並んで一緒。

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茎を横に這わせて広がるゲンノショウコは、
他の花とも仲良しのようです。他の花の間から顔をのぞかせているのをよく見かけます。

種で簡単に増えますから、ぜひ皆さんもお庭にいかがでしょう。

西の方に多い赤花のゲンノショウコをいつか見たいと思っています。

ヒメフウロは、この辺りでも目にすることができます。
もともと在来種のヒメフウロは、伊吹山(滋賀県と岐阜県の境にある)や
四国の剣山など限られたところに生息していましたが、
園芸用に導入されたものがあちこちで繁殖しているそうです。
また、輸入の牧草などに交じって渡来した、
アメリカフウロやオランダフウロも同じ仲間です。
ゲンノショウコとの大きな違いはその葉の形、
ゲンノショウコの葉の切れ込みは浅いですが、
他のものは切れ込みが深いので見分けられます。

話はそれますが、
外来種の植物は、見るに珍しく、美しい花のものも多いので観賞用に重宝されます。
また、昆虫などにもありがちですが、
輸入された物に交じって日本に入ってきて、
このところの温暖化のせいか越冬が可能になり、
日本に住み着くという生物が少なくないようです。
いわゆる帰化した植物の中には、
かなりの勢いで繁殖しているものも少なくありません。
きれいなだけならいいのでしょうが、
一番困るのは、その繁殖力が日本の在来種の生存を脅かしてしまうこと。
地球上では、かなりの数の種の生物が日々絶滅しているといわれます。

例えば、秋のドライブで、遠くから見るときれいだなあと思うほど、一面に花を咲かせるセイタカアワダチソウ。
もしかしたら、そこ場所には昔、なでしこがピンク花を見せていたかもしれません。  

また、近頃は農業人口が減り、農地が荒れたままになるなど、
里山の手入れが十分にされなくなっています。
そのため、夏には植物がのび放題になる場所が多くなりました。
侵略的外来植物と言われるアレチウリ。
これが蔓を伸ばし木々を覆っている景色をよく目にします。
冬には枯れても、たくさんの種を結ぶこの植物は、
また翌年も芽を出し、野山を覆いつくします。
クズに覆われた野山もよく目にしますね。
このクズは、日本の在来種ですが、
アメリカに観賞用として渡り、今では野生化して、アメリカの野山も覆いくしているそうです。
アメリカにとっての侵略的外来生物ですね。

ちいさな種でも、大きな自然環境の変化に影響を及ぼしかけないのですよね。

そう考えると、庭で花を楽しむ際には、その花だけではなく、
種になってからも、ちゃんと管理できる範囲で育てなければならないなと、
最近強く思い自分に言い聞かせています。

日本の在来種で、古くから日本で薬草として使われているこのゲンノショウコですが、
その学名は、Geranium thunbergiiです。
日本原産の植物の学名にはjaponicaがつくことがよくありますが、これは違いますね。

カタカナで書くと、ゲラニウム・ツンベルギーでしょうか。

このツンベルギーという名は、
スウェーデンの医師であり、植物学者であった、Carl Peter Thunberg(カール・ピーター・ツンベルグ/カルル・ペーテル・トゥーンべり)の名前からとられています。
彼は、1775年にオランダ商館医として来日、
日本で植物を採取し、桂川甫周や中川淳庵らに、医学や植物学を教えたといわれる人物です。

ずーと国内で、大切にされて和名だけを持っていた植物が、
この頃から、学名を持つようになたのでしょうね。

ちょっとロマンを感じます。

hangingwreath.jpg

暑い夏も何とか過ぎていき、
太陽の日ざしが、斜めになるころゲンノショウコはその枝葉を伸ばし、
広がるように成長します。
庭仕事は、秋の花を楽しむ準備。
伸びきった枝の剪定や雑草取りをする季節。
ゲンノショウコもこの庭では、刈り取られる植物。
煎じ薬用に、全草を刈り取って水洗いし、小さくカットして、
一日天日干し、あとは陰干しで、4、5日かけて乾かします。
カラッとしたところでジップロックにシリカゲルと共に入れて保存します。

それでもまだあるゲンノショウコは、
枝を集めて作ったハンギングリースに他の植物と一緒にアレンジして部屋飾りとして楽しみます。
まだまだ残暑があるのであっという間に乾いてしまいますが、そのまましばらく飾っておきましょう。

華やかなバラのドライフラワーはあまり好みではありませんが、
楚々と枯れていく姿を見るのは、嫌いではありません。

時の移ろいを感じることができるから・・。

白い小さな花を咲かせるゲンノショウコ。
亡き祖母の、「ゲンノショウコはな・・・・・」
続きの言葉は思い出せないけど、
幼かった頃の空気を感じさせてくれる植物。

ずーと昔から私たち日本人の暮らしの中にあった植物。

忙しく流れる時間の中で、
その存在を知ることで、
ふと足を止めてみたくなるはずです。

足元の宝物。

和ハーブ
ゲンノショウコ

今ならまだ、そのかわいらしい花を見ることができますよ。
そしてひょうきんな「お神輿」の姿も。
身の回りの庭でぜひ探してみてくださいね。

参考文献 「和ハーブ にほんのたからもの」  古谷暢基/平川美鶴著
       「和ハーブ 図鑑」           古谷暢基/平川美鶴著


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草木あそび ホオノキ

ホオバ花留め

ほおのき
「朴の木」と書く。
「朴」の意味は自然のまま、うわべを飾らない。すなお。樸と同じ意味。
例えば、素朴(そぼく)・朴訥(ぼくとつ)・純朴(じゅんぼく)に使われる漢字。
どこで覚えたのか忘れたけど見たことがあるこの漢字を、
改めて辞書で調べてみると、
実は知らない漢字だったと気づきました。

ホオバフレーム

ホオノキの名前の由来を見てみると・・
古く万葉のころには、ホオガシワと呼ばれていたそうです。
「本草和名(ほんぞうわみょう・918)」には、
保々加之波乃岐(ほほがしわのき)としての記述があるという。
ホホとは、冬芽の、ほほむ(含む)形から呼ばれたといわれます。
「ほほむ」をしらべてみると、
「中にはらんで待つ」や
「蕾が膨らんできたがまだ開かずにいる」の意味を持つとありました。
たしかに、ホオノキの葉が開く前の芽の形は独特の姿。

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中国に生息するこれに同じモクレン科の樹木で厚朴とよばれるものがあるようです。
この樹皮を採り乾燥させたものが厚朴という生薬。
日本原産のホオノキから作られたものは和厚朴と言われます。

さて、ここで改めて和ハーブと何か触れてみたいと思います。

その前に、ハーブとはどんなものでしょう。

英語のherb の語源は、ラテン語のherba(草=茎が木質化しない植物を意味する)に由来します。
いろんな解釈があるようですが、
広義の解釈として、「有用植物」全般を指すといえます。
草・木も含め、その葉・茎そして花・実・樹皮・根などすべての部位を含めたものと言えます。
また狭義では、「主に、飲食系や医療系に有用される、
香りや薬効が強い草本植物の葉・茎部分」と定義されることもあります。
ハーブと聞いて思い浮かぶのは後者ですよね。
ハーブティーや最近よく聞くフォークレメディ(民間医療)に用いられるイメージがありますね。

それでは「和ハーブ」とは何でしょうか。

上記の狭義のハーブの要素を持った日本の植物と連想される方も多いと思います。
例えばシソやワサビ、セリなど・・。
確かにそれらも一部含まれますが、「和のハーブ」という表現とは別もので、
「和ハーブ」は、
「一般社団法人和ハーブ協会」によって、定義されたオリジナルワードなのです。

その正式定義は、

① 日本原産の野生種および栽培種の有用植物。

② 外来の野生種および栽培種のうち、江戸時代以前より広く使われてきた有用植物。

の二つです。
ここで言われる「有用植物」ですが、
それは、薬効や食用のみに限らないというところを、特にお伝えしたいと思います。

下記は、食と民間薬以外の和ハーブの分類例です。

1.美容・化粧~ ベニバナ・ツバキ・ヘチマなど
2.入浴   ~ショウブ・セキショウ・ヨモギ・ユズなど
3.染料・色素~ アイ・ベニバナ・アカネなど
4.神事・生活行事~ サカキ・シキミ・タチバナなど
5.紙    ~ コウゾ・ミツマタなど
6.布・衣服 ~ アサ・カラムシなど
7.紐縄・敷物・履物 ~アサ・フジ・アケビなど
8.家財道具 ~ タケ・センダン・キリなど
9.器・盆・箸など~サクラ・ケヤキなど
10.建材   ~ヒノキ・スギなど
11.塗料   ~ウルシ・カキなど
12.玩具   ~(ナズナ・オオバコなど)
13.保存(包葉として)~カキ・カシワ・ホオノキなど
14.防虫・殺虫 ~キハダ・センダン-クスノキ
15.園芸  ~ウメ・カエデ・ボタンなど
16.洗剤・石鹸  ~サイカチ・ムクロジなど。

こんなにたくさんの用途で、植物たちがわたしたちの生活に有用されてきたということです。
植物由来のものがどれだけ現在の私たちにとって安全であり、
将来、未来に向けて安心して使っていけるものかは、
広く知られている通りです。
古くから伝わる知恵を知り、
私たちの現在の生活に上手に活かしていくことができたらいいですね。

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《 ホオノキ ≫ 
 他の呼び名  フーノキ  ホオガシワ  ホー
 生薬名    厚朴
 30mにも育つ高木
長さ20~30cmの卵型のやや厚くてかたい葉が枝先に集まって互生する。
5~6月に枝先に、やや黄味を帯びた白い花を上向きにつける。
その直径は約15cmほどある。
原始的な植物の代表ともいわれるマグノリア科の特徴である
厚みのある5枚の花弁の下に、
同じ色の5枚の苞がつき、
まるで10枚の花びらが重なり合っているように見える。
受粉後中央の花芯が大きく成長する。
種子は鳥により広く散布され、大木であることから群生することはない。
雑木林に大きな葉のホオノキが一本だけ立っているのを見ることができる。

ホオノキの樹皮には精油、マグノール、マグノクラリンなどが含まれていて、
胃腸の粘膜組織を引き締めるので、健胃、消化促進、腹痛、整腸、去痰、利尿薬として広く応用されます。

ほとんどの場合、厚朴は漢方薬として使われます。
漢方薬では、生薬が単体で用いられることはないようで、
何種類かの生薬を混ぜ合わせて用いられるそうです。

古来アイヌの人々は、花芯が果実となったものを乾燥させて茶材として用いたそうです。
ナギナタコウジュや、キハダと並び、日常茶の一つだったそうです。

 その木材もまた様々に利用されてきました。
生長が速く、しかもその材は緻密で軟らかく軽い、
また狂いやひび割れが少ない。
そのため、版木や家具材、製図版、刀鞘、下駄の歯、マッチの軸、鉛筆材から、
ピアノやオルガンの鍵盤までさまざまな用途に用いられてきました。
ホオノキの木炭の朴炭(ほおずみ)は、昔はあかすりに用いたり、鍋の焦げを落とすのに用いたといわれています。

この大きな葉は、古くから葉に食べ物を乗せる、
炊ぐ葉(かしぐは)、カシワとして日常的に用いられたといわれます。

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最も特徴的な大きなホオノキの葉、ホオバの日々の生活への取り入れ方を見てみましょう。

炊ぐ葉(炊はかしぐと読むのですね)が転じて平安の時代カシワと呼ばれたホオバは、
ご飯や餅などを青い葉で包み料理するのに用いられたそうです。

現在もまた、岐阜の飛騨の高山の朴葉味噌(ほおばみそ)や朴葉寿司で知られていますね。

朴葉味噌はネギなどの薬味、シイタケなどの山菜・キノコをみそに絡め、
乾燥させた朴葉の上で焼いたものです。
最近ではお料理を研究する方たちによって、色々にアレンジされているようです。
香ばしい匂いを想像すると、ご飯が食べたくなりますね。
これは、ホオバの香りの良さはもちろん、
それが水をはじき燃えにくい性質を利用しています。

また、朴葉寿司は、ホオバの防腐効果が食べ物を傷みにくくすることから、
寿司やご飯、餅などを包むのによく使われてきたようです。

東北地方のマタギ文化では、
狩猟で仕留めた獲物の肉を数枚の朴葉で包み、
山中から持ち帰る習慣があるそうです。

葉に含まれる芳香成分に殺菌・防腐作用があることを、
彼らは、経験から知っていたのですね。
ホオバには食中毒の原因の一つの黄色ブドウ球菌に対して抗菌作用があるそうです。

 食の材料として用いるのであれば、
5~6月の花の咲く時期が適期。
香りもよく、硬すぎずに扱いやすい。
この時期に採取したものを冷蔵しておけばいつでも使うことができます。

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私は、先日みなさんと、ホオバ包みのおこわ作りにチャレンジしてみました。
おこわの具には。乾燥させたドクダミとお揚げを入れました。
作り方は、中華ちまきの作り方で。
ドクダミの香りと、ホオバの香りがマッチして、大人の風味の一品になりました。
不溶性の食物繊維が豊富なドクダミは、
宿便を取り除いて、新陳代謝を高めてくれます。
いつもの食卓にもドクダミご飯お勧めです。
そしてみなで楽しくひと手間加えられるホオバ包み、みんなが集まる食事にお勧めです。
・・・・集まれないのが残念ですが・・。

甘いもの好きの私は、ホオバ餅も大好きです。

市販の団子粉とあんこで簡単に作れます。
ホオバ皿

そして、作るのは今一つ自信がないという方も、
このホオバを使えば、市販のお菓子も、特別なものに見えてきます。

ホオバののホオは包む意味もあります。

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段ボールを四角くカットしたものを何枚か重ねて、
ホオバで包んで乾燥させて、
秋から冬を飾るオブジェとしてもかわいいものです。
赤いリボンを結べば、クリスマスツリーのオーナメントにもなりますね。

ホオバブーケ

そして、特大サイズのホオバは、お花のラッピングにもいい感じです。
色あせたあじさいなら、季節によってはそのまま置いてドライフラワーにして長くしめます。

ずーと昔から私たちの日常生活に有用されてきた
多種多様の植物たち。
その特性を知り、
ちょっとした場面に気軽に取り入れることによって、
自然と共にある豊かな暮らしの一コマを体験できそうですね。

見る、触る、香る・・・

日々慣れてしまったものには感度が鈍ってきます。

身近にある豊かなものたちの存在に気付くと、
自分の中の何かが動くのを感じます。

五感で感じる和ハーブのこと・・・

また一つ、忘れていた価値を見つけだしてみませんか?

草木あそび 7月

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ドクダミ文字

花だと思ってみれば真っ白でかわいい姿のドクダミ。

この根が勢い良く伸びて庭じゅうにはびこってしまう雑草とみれば戦わずにはいられない。

根元をもってギュッと垂直に引きぬくと、スポっと、深いところから抜けて気持ちがいい。
除草作業開始のころは、「まあこんな匂いも悪くないかも・・・」なんて余裕。
しかし、かがみこんでしばらくやっているとかなりの匂い。
時間がたつと充満してきたその匂いでそのまま気絶してしまいそうになる。

和ハーブをもっと生活に取り入れようと心がけ始めてからは、
庭にドクダミ許可の場所を作ってちゃんと育てている。

八重のかわいい品種もあるので、そこは格別に大切にしている。

fishmintdouble.jpg



ドクダミのこと

ドクダミ(蕺草)  別名 どくだめ 地獄蕎麦 へぐさ 魚醒草(ぎょせいそう)など

生薬名 十薬(じゅうやく) 

学名 Houttuynia cordata   

洋名 フィッシュミント フィッシュハーブ ハートリーフ カメレオンプラントほか

ドクダミ科ドクダミ属の多年草 北海道南部から、本州、四国、九州に分布
冬季以外の時期いつでも見られる。成長期は春から夏。5~6月に花をつけ始める。

ドクダミノ

ドクダミの名は、毒をためるという意味からくるという説や、毒を出すに由来するの節もある。
平安時代の和薬辞典「本草和名」では「之布岐:しぶき」とある。
ドクダミの周辺に臭いが漂うことから「毒渋き」に由来する。

生薬名の「十薬」は江戸時代の「大和本草」の中に、
「馬に用いると十の効き目がある」とある。
名前に「どく」がつくが、いわゆる人に有害となる毒は持たない。


heartleaf.jpg


また、洋名も様々で、フィッシュミントのように
この匂いを魚の生臭さにたとえているものもあります。
葉っぱの形からのハートリーフはいい名前ですね。
この植物に対して好意的に響きます。
その葉が色を変えることからカメレオンプランツとも呼ばれています。
これらの洋名に比べてなんて和名のやさしさのない名前。
強すぎるものを良しとはしない日本人らしいネーミングだなと思ったりします。

洋名ではもう一つ「lizard tail」 トカゲのしっぽというのもあります。
これは、その花の中心に飛び出た柱の部分をトカゲしっぽのように見てつけられたのでしょう。
ところで、ドクダミに花は白いと思っている方も多いはず。
しかし、白い花びらに見える部分は葉が変化した苞と呼ばれるもの。
花は、花芯に見える部分に細かい花が集まっているのです。
といっても花びらもガクもない雄しべと雌しべだけの花。
正常な生殖ができないドクダミは花粉を必要とせず、
クローンの種子を作るのだそうです。
その繁殖力の強さは根の分裂とこの種によるものなのですね。

仏教伝来とともに大陸から導入された中国伝統医学(中医学)に、
日本のオリジナルの要素が加味されて、
江戸時代に確立されたといわれるのが漢方です。

中医学を基本要素としている漢方が庶民には敷居が高いものだった時代に、
庶民たちは身の回りにあるものを研究、工夫し有用し、
体調不良や病気・ケガに対処しました。
いわゆる民間療法です。

古来より日本で行われ育まれた、庶民の健康や医療における知恵や情報は、
「和方」と呼ばれます。
そしてその主役は「和薬」と呼ばれる植物素材であり、
日本の自然に生息する数々の薬草たちでした。
和方は、漢方のように系統立てされていないそうです。
和方の知恵は、地域独自の伝統や経験に基づいているものです。
この和方を代表する和薬が「日本六大和薬」と呼ばれるものです。

ゲンノショウコ
センブリ
カキドオシ
タラノキ
ドクダミ
ウラジロガシ  の6種です。

その中でも、ドクダミはゲンノショウコ・センブリとならび
日本三大薬草と称されるほどその名と効用が知られている植物です。

ドクダミインバスケット

薬草としてのドクダミの効能を見てみると、
まず、生葉を用いて局所作用として、化膿やかぶれに効果を発揮します。
局所作用というのは、直接患部に当てて、皮膚に吸収されてその部分で効果を表すということです。

ドクダミのこの効用は、
あの臭気がその効果の元なのです。
ドクダミの匂い(悪臭と表現されることもある)は、
デカノイルアセトアルデヒドやラウリルアルデヒドと呼ばれる成分のためです。

この臭気成分が強い殺菌作用を持ち、
化膿やかぶれ、真菌が原因の皮膚疾患(水虫やたむし)に有効とされています。
この臭気は揮発成分で乾燥するとその効能と共に消えてしまうといわれます。

体内に取り込んだ場合の効能はどうでしょう。

ドクダミを食する文化が東南アジアにあるそうです。
ベトナムでは一般的な食用ハーブとして、生春巻きや魚料理に使われるそうです。

日本では、山菜好きの方が天ぷらで食するお話を聞いたことがありますが、
好き好きはあるでしょうね。

ドクダミ茶はよく聞きますよね。
乾燥させたドクダミはあの特有のにおいがなくなり、
ハーブティーとして楽しむこともできます。

クエルシトリンというフラボノイド類の物質を多く含むことから、
よく言われるのは抗酸化作用です。
他に解毒、むくみ解消、利尿や便秘改善などの緩下作用が期待できます。

dokudaminorenn.jpg

そして、ある報告によると、
乾燥したドクダミには消臭効果のあるコーヒー酸を含むということが報告されています。

ドクダミの生の葉でも、消臭効果があるとも言われていますよね。

私は、ドクダミ暖簾を作りました。

もちろん消臭効果を期待していますが、
洋名でハートリーフとも呼ばれるドクダミの姿はかわいらしいものです。
また、いづれドクダミ茶にと乾燥させるにも、
現代の住宅事情やドクダミの季節が梅雨の頃であることも考えると、
こんなふうに暖簾にして乾燥させるのもおもしろいでしょう? 

これは、私が小学生の頃の同級生のうちがたばこ農家で、
そこに遊びに行くとお手伝いさせてもらった
たばこハサミの方法からの発想です。

やはり自分で体験しないと信じることができませんよね。

まずペット臭の消臭を期待して、
愛犬ぽちこのスペースがあり、かなり動物臭が気になる部屋につるしてみました。
なんか効果があるのかも!! 
昨日までひどかったあの鼻につく動物の臭いが感じない。
いやいやお天気のせいかな。
昨日の真夏並みの気温に比べ今日は気温が一機に下がっているからねえ・・・・
と、数字が出せない実験結果は、感想しか言ええませんが・・。

それでも、このドクダミ暖簾はお金をかけずに、
庭の厄介者で作れるのですから、お試しして損はないですよね。

もっと簡単に試すなら、
スマッジ風にドクダミを束ねて転がしておくだけ。
どこにでもおけます。
もちろん冷蔵庫の中、シューズケースの中にもいいですね。

ドクダミスマッジ

和ハーブ暮らしの楽しさというのは、
実はそんな「実験」ともいえる
日々の手わすら (ちなみに「手わすら」は福島県や北関東の方言らしい) の楽しみです。

たとえ物の本に書いてあったことや、
人づてに聞いたことでもやっぱり体験しないと受け入れることはできないですよね。

そこでまず、自分で試す。
もっと新しい事実はないかとか、
現代の生活にいい感じで取り入れる方法はないかと
いろんなことをやってみる。

科学的な実験はできなくても、
自分で体感できることはいろいろある。 
観察して、
臭いをかいでみて、
いろんな調理の仕方で味見して、
お茶にして飲んでみて、
肌につけてみて、
周りの仲間の経験に耳を向け、
そして、ずーっと昔の日本の人々の暮らしに思いをはせて・・・。

五感で感じる和ハーブ暮らしは、
「キッチンラボから始まる楽しみ」 でもあるのです。

参考文献
 「和ハーブにほんのたからもの」 及び 「和ハーブ図鑑」  一般社団法人和ハーブ協会編
 「日本家政学会誌 報文」 2010年 vol.61 No.12


草木あそび 6月

かきどおしの小さなリース

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 穀雨を迎えたころから、この里山で日曜日の朝に聞こえてくるのは草刈り機の音。
私にとってカキドオシのにおいは草刈のにおい。
その匂いは、小さいころ祖母の草刈についていったことを思い出させてくれます。
白い大きな兔を飼っていました。兔に食べさせる草を刈りにいく祖母についていったように覚えています。
緑がキラキラしていた季節・・・・・。

 もう少し大きくなってからの記憶では、祖母が口にした植物の名前や薬効の話、そして何やら植物を集めたり、干したりしている姿が浮かんできます。
当時は、多くの人たちが身近な薬用植物をあれこれ集めて、アルコール漬けしたり、乾燥させたりして日々の暮らしに生かしていたようです。

カキドオシのこと

カキドオシ (垣通)   別名 カントリソウ    生薬名 連銭草
学名   Glechoma hederacea subsp.grandis   洋名 グレコマ
シソ科カキドオシ属  全国的に分布
垣根を通して隣まで入り込むことから垣通と名付けられた。
春先に紫の花をつける。半円形のギザギザの縁取りのある葉が茎に対生する。
花が終わると茎が伸びて蔓状になり地を這って伸びる。生薬名は、その葉と茎の姿に由来。
ミントとバジルの中間のような香り。子供の疳の虫に効くことからカントリソウとも呼ばれる。

古来より民間薬として使用されてきた日本六大和薬の一つに数えられる。
血糖値上昇抑制、利尿、消炎作用、子供の疳の虫に効くとされる。

特に血糖値降下作用が認められ、古くから糖尿病対策やダイエット和ハーブとして有用されている。
その効用は1968年の日本薬学会の動物実験によって確認されている。
また、2007年の日本食品科学工学会の実験でも同様な結果が報告されていて、
これはサポニン成分のウルソール酸などが、糖分の胃腸内の滞留時間に影響を及ぼしていると考えられている。
(和ハーブ図鑑 一般社団法人和ハーブ協会編参考)


半日陰で育つ開花前の葉が、香り豊かであくも少なくお料理に用いるのに向いています。
通常、花の終わりころ先端にまだ花がついている頃が採取時期と言われます。
お茶として使用するなら、よく洗い細かくカットしてからざるなどに紙を敷いて広げて干します。
一週間を待たずにカラッと乾きますので、瓶や袋に入れて保存します。
食用、飲用にする場合には、採取場所に気を配り、必ず採取後の選別をしっかりすることはどの和ハーブも同じです。

かきどおし干し

薬効を期待するのであれば、毎朝、400㏄程度の水に乾燥させたかきどおしを15g程度入れ、半量まで煎じて、一日3回に分けて飲むとよいとされます。苦みがあるので子供には、甘茶とブレンドしてお茶のようにして入れると飲みやすいです。
フレッシュ和ハーブティーとして香りを楽しむこともできます。
半日陰で摘んだ柔らかい葉を適量(少しでも香りがします)入れて熱湯を注ぎ、好みの時間で抽出します。

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和ハーブティーを楽しむためのガラスのポットとカップを用意するとその美しい緑色も楽しめますね。

 カントリソウの別名を持つかきどおしは、子供の枕にいれたそうです。

私もかきどおしのサシェを作ってみました。箪笥の奥から出てきた子供の頃寝間着として母が作ってくれたネル地の着物。
思い切って袖の部分の生地を使って、かわいいハート型にして孫のために。
中に綿を緩く詰めて、そこへ干したカキドオシを詰めました。
ミシンでダダダダーッとハート形を3周ほどステッチ。
あまり手をかけすぎないのは使い捨てしてもらえるように。
香りがなくなったらおしまい。虫がわいても困りますしね。

再生させて生かすものと、処理するものはきっぱりしないとね!

これを枕もとに置いて、夜ぐっすり眠ってもらえるかしら。

かきどおしのサシェ

 見た目がかわいらしいカキドオシは、洋種の斑入りの種もあり、グレコマの名で園芸用とし流通しています。
もちろん、ヨーロッパでもグレコマはハーブとして扱われるようです。
その繁殖力は強く、茎の節から根を出しどんどん伸びて広がります。
根は浅く細いので園芸用としても管理しやすい植物のように思われます。

グレコマ

蔓状に伸びてきたところをカットし、小さな瓶に節が水につくように挿して飾りましょう。しばらくすると根が出てきます。
そしたら、それを苔玉にしてみるのもいいですね。

かきどおしで草木あそび

 かわいらしい紫の花を集めて、ひと時だけ楽しむのも、繁殖力が強いカキドオシだから躊躇なくできること。
お気に入りのお皿やかごにふんわり盛ってお茶のテーブルに。

かきどおしの花

蔓が伸びてきたら、その蔓で草木あそび
蔓を丸めて何ができるかしら・・・
あれこれ試行錯誤の時に、ふわっと漂うかきどおしの匂い。
香りと手仕事で癒しの時間が過ごせますよ。

くるくる丸めてスマッジ風にまとめてみたり。
リースにしてみたり。
決まった形に仕上がらなくても楽しいものです。

かきどおしのスマッジ

 ぜひこれは、小さな子供たちと楽しんでほしいこと。
匂いの記憶は脳の奥深く残るはずです。
大人になってから、なつかしい匂いに出会った時によみがえる子供の頃の記憶。

和ハーブ かきどおしの、現代の役どころはそんなところにあるのかなと思うのです。

便利な暮らしが主流の現代。
和ハーブの知識を持ち、それを摘んで、処理して生活に取り入れることができる環境にいる方はどれだけいるでしょう。

もちろん、それができる方には、和ハーブのある暮らしをしてほしい。

それができない人たちには、いつもの散歩道や、休日に訪ねた公園の片隅でこのかきどおしをみつけたら、手で触れてほしい。
可能なら手折って匂いを嗅いでほしい。

( ※引き抜いてはダメですよ。野生の植物を採取するときは、根を残すのが基本です。
もちろん、管理者に断る必要があれば一声かけてくださいね。きっとダメとは言われないはず。
かきどおしは雑草として扱われるのが常ですから。)

かきどおしを手に取って、その茎を絡めて引っ張りっこでもいいのです。
遊びながら、教えてあげてください。
「これは、薬草の一つなのだよ。日本人はずっと昔から、身近な植物を使って病気から身を守っていたのだよ。」と。

先人の知恵の一片でも子供たちに伝えてほしいと思うのです。

かきどおしの香りの中で遊んだ記憶はきっとずっと残るはず。

懐かしい匂いかいだときに、、
紐で手繰り寄せるように次々とよみがえる記憶。
それは幼かったころ自分の周りにいた知恵ある大人たちとの思い出。

この思い出はきっと、「人はつながっているのだ。」ということも感じさせてくれると信じています。

かきどおし、連銭草・・・・つながることを名に持つ和ハーブです。

かきどおしのハート型サシェ

題字 石井睦子氏
参考文献
和ハーブにほんのたからもの 古谷暢基 / 平川美鶴 著  
和ハーブ図鑑     古谷暢基 / 平川美鶴 著  一般社団法人和ハーブ協会編

草木あそび 5月

タジマジハンギング

05_yomogiよもぎ

題字 石井睦子氏

 群生している景色は花も小さく地味
 しかし、その葉はよく見れば複雑で魅力的な形

西洋では、マグワート(和名 オウシュウヨモギ)とよばれ、
古くから大切なハーブとして使われるようです。
サクソン族の言い伝えでは、
「毒にも効を発し、邪悪なものを駆逐し、地中うごめく嫌われ者に対抗する力を有する・・・」とか。
また、魔除けとしても使われるそうです。
魔女好きの私にはおおいに気になるハーブの一つ。
よもぎの葉を見れば見るほど、マジカルな雰囲気を感じます( ^ω^)・・・。

 日本では、気候風土の違う北端と南端の地で、ヨモギが生活に身近で大切なハーブとして用いられてきました。
アイヌ語で、ヨモギは揉む草という意味の「ノヤ」と呼ばれ、魔除けや体臭を消すデオドラントとしても使われたそうです。
沖縄では「フ―チバ―」と呼ばれ、サギグスイ(下げ薬)として解熱、血圧降下に良いとされます。沖縄原産の「ハママーチ(リュウキュウヨモギ)」は西洋ハーブのディルを思わせる芳香と、その薬効の高さから乱獲され絶滅が危惧されているそうです。
ヨモギの使われ方は、日本と西洋でも似ているようですでね。

 一般的に香りの高い植物は薬効も高いとして知られます。
精油成分である揮発性の物質が香りの成分だからです。
これらは、最近よく耳にすることがある、フィトケミカル(ファイトケミカル)の一つです。植物自体は、害虫などから身を守ったり、、受粉のための動物を引き寄せたり、太陽からの熱を下げるために持つ成分と考えられています。このフィトケミカルを人が体内に取り込むことで抗酸化が期待できるそうです。

 


生薬名 艾葉(がいよう)  キク科の多年草 
洋種のマグワートは同属の別種
モチグサとも呼ばれる。よく繁殖し四方に広がることから、四方草と書いてヨモギという説もある。
全国に30種以上。風媒花の花は小さく、花粉症の原因ともなる。
草餅や、てんぷらなどの食用としては春の若芽が柔らかくよく用いられる。
平安時代、草餅に使われていたのはハハコグサ。ヨモギが草餅に使われるようになったのは、江戸時代以降といわれる。
生のしぼり汁は下痢止めとして飲用、血圧降下の作用もあるといわれる。虫刺されの局所につけて止血、炎症留めとする。これは、ヨモギの「タンニン類」が皮膚のたんぱく質を変質させる作用(収れん作用)で、結果的に炎症が治まるもの。
ヨモギ茶は、5~6月頃、若葉を摘んで、細かく刻み、ざるに広げて一週間天日干し。水が抜けてパリパリしたら瓶などに入れ保存する。熱湯でいれるか、または煎じると薬効が高くなる。解熱、去痰、補血、強壮、婦人病に作用が期待される。
浴用としては、温め効果がある。
葉裏の白い毛(腺毛)を集めたものがお灸用の艾(もぐさ)。


yomogicha.jpg
 
小倉百人一首51番、藤原実方の歌に
~ かくとだに えやは伊吹のさしも草 さしも知らじな 燃ゆる思いを ~
とあるように、よもぎはよく燃える草として古くから知られ、そこに恋心を重ねた歌。
ここに出てくる「伊吹」とは、滋賀県と岐阜県の県境にある伊吹山のことで、古くから薬草の産地として知られます。

春まだ肌寒いころ日向に、よもぎが芽を出し始めます。
この頃の若芽を集めて作る、草餅のうれしいこと。
和ハーブには、いつも子供の頃の思い出を呼び覚まされます。
子供の頃、雑貨屋を営んでいた祖母が、店番をしながら炬燵で、採ってきたよもぎをきれいにさばいていたことが思い出されます。
五月五日子供の日、端午の節句には、父がどこからか採ってきた菖蒲(セキショウ)と蓬を、厄除けにと軒先に飾ったものです。

よもぎで草木あそび

yomogiボール

つるして乾かすなら、かわいい姿でつるしたいもの。
きれいに洗って、20cm程度の長さで10本ずつに分けて。茎の真ん中のところを緩く結んでぶら下げると、半分に折れて乾くので、乾いた時に緩んでも、抜け落ちにくくなります。
見た目も丸くなってかわいいものです。
一度の入浴にこれを1~3束、さらしに包んで浴槽に。温まりますよ。
冬の寒い時期に使うときには、夏に乾かしたものを、紙袋などに入れて湿度の低い冷暗所で保管しましょう。

 お茶用に乾かすときには、細かく刻み、陰干しします。
暖かい日が続けば1週間ほどで乾きますので、乾いたら、瓶などに入れて保管します。
瓶に詰めた日を記しておくのは大切。
絶対かわいいラベルを作ってくださいね。楽しくなります。
気軽にお茶として楽しむなら、急須やティーポットに一つまみ入れて熱湯を入れしばらく置くと、いい香りが立ってきます。
下痢の時には、1日20gを600㏄に水が半量になるまで煮詰めて、1日3回に分けて飲むと効果があります。

yomogiしぼり汁

 生のしぼり汁は、虫刺されなどに直接つけると効果的です。
このしぼり汁を使って私はリーフスタンプでカードを作ります。
よもぎはすり鉢で擦って、しぼり汁を作ります。

 子供の頃、家の前がお寺で、その入り口に石碑がありました。その石の土台にはなぜか。直径数センチのアリジゴクのような穴ができていて、雨が降った後は、そこに水が溜まります。思い出すのは、その小さな穴によもぎかなんかの葉を入れて、棒切れでついて青汁を作ったことです。それをどうするわけではないんだけど・・・、ままごとのようなものだったのかしら。誰に教えてもらったのかも忘れた・・・。

3歳の孫は、そろそろ数字やひらがなを覚え始めています。筆圧が弱いのでクレヨンではうっすらとしか書けないのです。
そこで、筆を持たせて青汁あそび。
書がすすむこと!
初めての書く道具として、筆はクレヨンなどよりも使いやすいようですよ。

yomogi書

  葉脈がはっきりした葉を使って、よもぎ汁スタンプも楽しいです。どの葉がきれいにできるかあれこれ試すのも楽しみの一つ。
夢中になって青汁を指や洋服につけると黒くなってなかなか落ちないので要注意 ♡♡

ヨモギハンコ

yomogitaji.jpg

庭が青々としてくる季節。雑草としてむしり取ってしまう前に、和ハーブを集めてタジマジブーケを作りましょう。
よもぎに合わせておすすめは、スイカズラです。スイカズラは忍冬(にんどう)という生薬名があります。ちなみに花部分は金銀花と呼ばれます。スイカズラの茎葉部分を浴湯用にすると、腰痛、打ち身、あせも、そして美容によいといわれます。
私は、そのほか、ウマブドウの新芽、ワイルドストロベリーとスミレの花を入れてみました。
テーブルの花として楽しみ、しばらくしたらつるして飾って乾燥させます。
乾燥したら梅雨の頃、雨ふりの日に昼間から自宅での湯治を楽しみます。

 野で集める和ハーブを用いるときに大事なのは、植物の見極めです。見分けに自信のないものは採りません。
採ってきたものを一本ずつきれいにしながら確認することも必ずします。
植物は毒をもつものもあるからです。
また、最近では除草剤をまかれている場所もありますから確認をしなければなりません。

 もぐさ作りよもぎの楽しみ。
乾燥させたよもぎをビニールの袋に入れて手で揉んである程度細かくします。
その後、フードプロセッサーかミルに入れて30秒くらいをかけて、綿毛をまず取り出します。下の方に残った緑の粉はボールなどに入れます。取り出した綿毛をまたミルにかけ同じことを数回繰り返します。綿毛に緑の部分が少なくなったら出来上がり。それが艾(もぐさ)です。
また、緑の粉はよもぎ粉としてお料理に使うこともできます。
もぐさはお灸に使うことができますが、ご興味のある方は専門家の方にやり方を確認してからお試しくださいね。

mogusa.jpg


ヨモギ粉

もぐさを取り出した副産物として出てきたよもぎ粉は、簡単にお料理に使えます。
草ダンゴ、蒸しパンやクッキー、うどんにも。
よもぎを入れた食べ物を一口噛むと、ふわーっと鼻に抜ける懐かしい香り。

和ハーブは、いつも私たちに、日本人であることをうれしく思わせてくれますね。

参考文献
和ハーブ図鑑 古谷暢基/平川美鶴著 一般社団法人和ハーブ協会編集
薬草500種 - 栽培から効用まで 文・馬場篤/写真・大貫茂  誠文堂新光社

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プロフィール

 つむらやしのぶ

Author: つむらやしのぶ
福島の小さな村に暮らしています
庭づくりをしながら花仕事
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