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草木あそび



タジマジハンギング

5月
05_yomogiよもぎ
題字 石井睦子氏

 群生している景色は花も小さく地味
 しかし、その葉はよく見れば複雑で魅力的な形

西洋では、マグワート(和名 オウシュウヨモギ)とよばれ、
古くから大切なハーブとして使われるようです。
サクソン族の言い伝えでは、
「毒にも効を発し、邪悪なものを駆逐し、地中うごめく嫌われ者に対抗する力を有する・・・」とか。
また、魔除けとしても使われるそうです。
魔女好きの私にはおおいに気になるハーブの一つ。
よもぎの葉を見れば見るほど、マジカルな雰囲気を感じます( ^ω^)・・・。

 日本では、気候風土の違う北端と南端の地で、ヨモギが生活に身近で大切なハーブとして用いられてきました。
アイヌ語で、ヨモギは揉む草という意味の「ノヤ」と呼ばれ、魔除けや体臭を消すデオドラントとしても使われたそうです。
沖縄では「フ―チバ―」と呼ばれ、サギグスイ(下げ薬)として解熱、血圧降下に良いとされます。沖縄原産の「ハママーチ(リュウキュウヨモギ)」は西洋ハーブのディルを思わせる芳香と、その薬効の高さから乱獲され絶滅が危惧されているそうです。
ヨモギの使われ方は、日本と西洋でも似ているようですでね。

 一般的に香りの高い植物は薬効も高いとして知られます。
精油成分である揮発性の物質が香りの成分だからです。
これらは、最近よく耳にすることがある、フィトケミカル(ファイトケミカル)の一つです。植物自体は、害虫などから身を守ったり、、受粉のための動物を引き寄せたり、太陽からの熱を下げるために持つ成分と考えられています。このフィトケミカルを人が体内に取り込むことで抗酸化が期待できるそうです。

 


生薬名 艾葉(がいよう)  キク科の多年草 
洋種のマグワートは同属の別種
モチグサとも呼ばれる。よく繁殖し四方に広がることから、四方草と書いてヨモギという説もある。
全国に30種以上。風媒花の花は小さく、花粉症の原因ともなる。
草餅や、てんぷらなどの食用としては春の若芽が柔らかくよく用いられる。
平安時代、草餅に使われていたのはハハコグサ。ヨモギが草餅に使われるようになったのは、江戸時代以降といわれる。
生のしぼり汁は下痢止めとして飲用、血圧降下の作用もあるといわれる。虫刺されの局所につけて止血、炎症留めとする。これは、ヨモギの「タンニン類」が皮膚のたんぱく質を変質させる作用(収れん作用)で、結果的に炎症が治まるもの。
ヨモギ茶は、5~6月頃、若葉を摘んで、細かく刻み、ざるに広げて一週間天日干し。水が抜けてパリパリしたら瓶などに入れ保存する。熱湯でいれるか、または煎じると薬効が高くなる。解熱、去痰、補血、強壮、婦人病に作用が期待される。
浴用としては、温め効果がある。
葉裏の白い毛(腺毛)を集めたものがお灸用の艾(もぐさ)。


yomogicha.jpg
 
小倉百人一首51番、藤原実方の歌に
~ かくとだに えやは伊吹のさしも草 さしも知らじな 燃ゆる思いを ~
とあるように、よもぎはよく燃える草として古くから知られ、そこに恋心を重ねた歌。
ここに出てくる「伊吹」とは、滋賀県と岐阜県の県境にある伊吹山のことで、古くから薬草の産地として知られます。

春まだ肌寒いころ日向に、よもぎが芽を出し始めます。
この頃の若芽を集めて作る、草餅のうれしいこと。
和ハーブには、いつも子供の頃の思い出を呼び覚まされます。
子供の頃、雑貨屋を営んでいた祖母が、店番をしながら炬燵で、採ってきたよもぎをきれいにさばいていたことが思い出されます。
五月五日子供の日、端午の節句には、父がどこからか採ってきた菖蒲(セキショウ)と蓬を、厄除けにと軒先に飾ったものです。

よもぎで草木あそび

yomogiボール

つるして乾かすなら、かわいい姿でつるしたいもの。
きれいに洗って、20cm程度の長さで10本ずつに分けて。茎の真ん中のところを緩く結んでぶら下げると、半分に折れて乾くので、乾いた時に緩んでも、抜け落ちにくくなります。
見た目も丸くなってかわいいものです。
一度の入浴にこれを1~3束、さらしに包んで浴槽に。温まりますよ。
冬の寒い時期に使うときには、夏に乾かしたものを、紙袋などに入れて湿度の低い冷暗所で保管しましょう。

 お茶用に乾かすときには、細かく刻み、陰干しします。
暖かい日が続けば1週間ほどで乾きますので、乾いたら、瓶などに入れて保管します。
瓶に詰めた日を記しておくのは大切。
絶対かわいいラベルを作ってくださいね。楽しくなります。
気軽にお茶として楽しむなら、急須やティーポットに一つまみ入れて熱湯を入れしばらく置くと、いい香りが立ってきます。
下痢の時には、1日20gを600㏄に水が半量になるまで煮詰めて、1日3回に分けて飲むと効果があります。

yomogiしぼり汁

 生のしぼり汁は、虫刺されなどに直接つけると効果的です。
このしぼり汁を使って私はリーフスタンプでカードを作ります。
よもぎはすり鉢で擦って、しぼり汁を作ります。

 子供の頃、家の前がお寺で、その入り口に石碑がありました。その石の土台にはなぜか。直径数センチのアリジゴクのような穴ができていて、雨が降った後は、そこに水が溜まります。思い出すのは、その小さな穴によもぎかなんかの葉を入れて、棒切れでついて青汁を作ったことです。それをどうするわけではないんだけど・・・、ままごとのようなものだったのかしら。誰に教えてもらったのかも忘れた・・・。

3歳の孫は、そろそろ数字やひらがなを覚え始めています。筆圧が弱いのでクレヨンではうっすらとしか書けないのです。
そこで、筆を持たせて青汁あそび。
書がすすむこと!
初めての書く道具として、筆はクレヨンなどよりも使いやすいようですよ。

yomogi書

  葉脈がはっきりした葉を使って、よもぎ汁スタンプも楽しいです。どの葉がきれいにできるかあれこれ試すのも楽しみの一つ。
夢中になって青汁を指や洋服につけると黒くなってなかなか落ちないので要注意 ♡♡

ヨモギハンコ

yomogitaji.jpg

庭が青々としてくる季節。雑草としてむしり取ってしまう前に、和ハーブを集めてタジマジブーケを作りましょう。
よもぎに合わせておすすめは、スイカズラです。スイカズラは忍冬(にんどう)という生薬名があります。ちなみに花部分は金銀花と呼ばれます。スイカズラの茎葉部分を浴湯用にすると、腰痛、打ち身、あせも、そして美容によいといわれます。
私は、そのほか、ウマブドウの新芽、ワイルドストロベリーとスミレの花を入れてみました。
テーブルの花として楽しみ、しばらくしたらつるして飾って乾燥させます。
乾燥したら梅雨の頃、雨ふりの日に昼間から自宅での湯治を楽しみます。

 野で集める和ハーブを用いるときに大事なのは、植物の見極めです。見分けに自信のないものは採りません。
採ってきたものを一本ずつきれいにしながら確認することも必ずします。
植物は毒をもつものもあるからです。
また、最近では除草剤をまかれている場所もありますから確認をしなければなりません。

 もぐさ作りよもぎの楽しみ。
乾燥させたよもぎをビニールの袋に入れて手で揉んである程度細かくします。
その後、フードプロセッサーかミルに入れて30秒くらいをかけて、綿毛をまず取り出します。下の方に残った緑の粉はボールなどに入れます。取り出した綿毛をまたミルにかけ同じことを数回繰り返します。綿毛に緑の部分が少なくなったら出来上がり。それが艾(もぐさ)です。
また、緑の粉はよもぎ粉としてお料理に使うこともできます。
もぐさはお灸に使うことができますが、ご興味のある方は専門家の方にやり方を確認してからお試しくださいね。

mogusa.jpg


ヨモギ粉

もぐさを取り出した副産物として出てきたよもぎ粉は、簡単にお料理に使えます。
草ダンゴ、蒸しパンやクッキー、うどんにも。
よもぎを入れた食べ物を一口噛むと、ふわーっと鼻に抜ける懐かしい香り。

和ハーブは、いつも私たちに、日本人であることをうれしく思わせてくれますね。

参考文献
和ハーブ図鑑 古谷暢基/平川美鶴著 一般社団法人和ハーブ協会編集
薬草500種 - 栽培から効用まで 文・馬場篤/写真・大貫茂  誠文堂新光社
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和ハーブ暮らし    たんぽぽ

和ハーブ暮らし

綿毛のびん


草木あそび12ヶ月    
     4月は 《 たんぽぽ 》   英名Dandelion   生薬名:蒲公英(ほこうえい)

たんぽぽの野原

 春うらら、野山には黄色いたんぽぽがあちこち、にぎやかに咲いています。
黄色は元気のでる黄色。

幼い孫との散歩。
初めてのたんぽぽ遊びデビューの彼は、綿毛を吹いてもまだ吹き飛ばせません。
風散布のタンポポですが、外来種の西洋たんぽぽは、日本たんぽぽより種が軽く遠くまで飛ばせるようですが・・・ 
もしかして、孫が手にしたのは、日本たんぽぽ?

私がたんぽぽの茎を折って、ラッパみたいに吹いてみせると、彼は喜んで
自分でもやるとたんぽぽに手を伸ばしますが、引っぱっても茎が折れません。
強い茎・・・。
彼にたんぽぽとの思い出が記憶されていく・・・

タンポポを強く握った時の青くささ、
菜の花に似た花のにおい、なつかしい。
いい香りとはいいがたいところがたんぽぽらしい。

tannpopohikaku.jpg

 北半球に広く分布すると言われるたんぽぽは、西洋でも英名dandelion ダンデライオンと呼ばれるハーブの一種です。
その葉がライオンの歯に似ていることから、フランス語のdent de lionに由来する名前だとか。 

日本では、平安時代の「本草和名」に、「たな」と記されているそうです。
田の菜という意味で、田の畔に生える野菜として食されたといわれます。


キク科 タンポポ属  ツヅミグサ、チチグサとも呼ばれる。
根を土の中に、深くまっすぐ伸ばす多年草。
寒い時期から活動する昆虫たちを黄色い花で誘う虫媒花
花後は綿毛になり、種子を風散布する。
冬にはその葉をロゼット状にして越冬する。
日本の固有種は、エゾタンポポ、カントウタンポポ、シナノタンポポ、関東以西に咲くシロバナタンポポなど数種に分けられる。
日本に帰化した外来種のセイヨウタンポポが全国に繁殖している。
これは、セイヨウタンポポは温度があればどの季節にでも花を咲かせること、
受粉なしで種をつけ、在来種に比べ軽く、遠くまで風に乗って移動することによると考えられている。
二ホンタンポポは春にだけ花をつける。
花のガクが反り返っているものがセイヨウタンポポ、花びらの方に向いているのが二ホンタンポポ。
タンポポの名前は、その茎が空洞で、その切り口を水に浸けると放射線状に広がり、その姿が太鼓に似ていることから、幼児語で太鼓を意味するタンポポとなったとする説もある。


にほんたんぽぽ

この写真はうちの庭のたんぽぽ。
ニンタンポポの姿ですね。
うちの庭に生えるたんぽぽに、二ホンタンポポがあったことは、なぜか誇らしい気分になります。
この頃では、タンポポ見るたび、つい花を裏返してガクの様子を見てしまいます。

 たんぽぽはその葉や花を、サラダ・天ぷら・酢の物など食用としても楽しむことができます。
また、根はきんぴらにしてもおいしいです。

tannpopotennpura.jpg

天ぷらで味わったタンポポは、葉は、癖なく食べられます。
一番たんぽぽらしさが味わえるのは花の茎部分でしょうか。他の部位よりも苦みがあり、飲み込んだ後もしばらく、もしや危ないものを食したのではないかというハラハラ感も楽しめますよ。(*´v`)
花の部分はその食感を楽しんでください。

 生薬の蒲公英(ほこうえい)は、たんぽぽの根を乾燥させたものです。
お勧めは、たんぽぽコーヒーです。
根に養分が蓄えられる晩秋11月から2月の花が咲く前の時期に根を掘りだし、よく洗い、天日で乾燥させ、細かく切り焦げ色がつくまで炒ります。
お茶のように急須で入れて飲むことができます。
また、一回量5gに熱湯200mlを入れて5分ほど煎じてもいいです。
濃い褐色で、まるでコーヒーのようです。土臭い苦みが特徴です。
カフェインレスですので、誰でも飲んで健胃できる飲み物といえますね。
たんぽぽの根にはミネラル類―カリウムが豊富、フィトケミカル―多糖類のイヌリンなどを含んでいます。イヌリンはゴボウや玉ねぎなどにも含まれ、血糖上昇の抑制や、血液中の中性脂肪を下げる働きが期待されます。
また、春には葉や花部分を採取し陰干しして、煎じて飲むこともできます。それは胃腸の調子を整える他、解熱、発汗、利尿、滋養強壮がに効果があると言われます。

tannpopocoffee.jpg

 さて、たんぽぽで思い出されるのは、「ダンデライオン」というタイトルのユーミンの歌。
その雰囲気を語ることは、稚拙な文章しか書けない私には許されないと思いますので、ぜひ、曲を聞いてみてください。

私には、春の暖かな日、たんぽぽの野原を駆け回った子供の頃の記憶が、スローモーションでそしてセピア色でよみがえるような気分になります。
和ハーブの一つであるたんぽぽのある時間や風景の記憶が、四季のある風土に暮らす私たち日本人のだれもに遺伝子のように組み込まれているのではないのかしらと思えるほどです。

 たんぽぽは、お日様が沈んだ後はつぼんでしまいます。
どんよりとした曇りの日や雨の日は花を開きません。
摘んできたたんぽぽを花瓶に飾っても、お部屋の中ではあの元気な黄色はなかなか見れません。

そこで、私のたんぽぽの楽しみは綿毛です。
花が終わって、つぼんで花びらを落とした後は、先端が白っぽくなります。
それが綿毛の始まりです。
その姿のたんぽぽを摘んできて、グラスに置きます。
お天気が良ければ一日で綿毛は開きます。

watageglass.jpg

綿毛グラス入り

この綿毛のかわいらしさをずうっと見ていたいと思ったら、小瓶に入れてみます。
綿毛になってからでは入らない瓶でも、つぼんだ状態のものを入れておけば、その中で丸く開いてくれます。

たんぽぽの綿毛のふんわりとした白さと、
ひとつひとつ綿毛を持った種が放射線状に規則正しく並ぶ姿は、自然の不思議を感じさせてくれます。

綿毛のお皿

五感で楽しむたんぽぽ。

それは第六感も刺激してくれる和ハーブです。

参考文献
和ハーブ図鑑 古谷暢基・平川美鶴著 一般社団法人和ハーブ協会編集
和ハーブ日本のたからもの 古谷暢基・平川美鶴著 一般社団法人和ハーブ協会編集
食べて治す・自分で治す大百科 長屋憲監修 主婦の友社


プロフィール

 つむらやしのぶ

Author: つむらやしのぶ
福島の小さな村に暮らしています
庭づくりをしながら花仕事
和ハーブのある暮らし楽しんでます
和ハーブインストラクター
Facebook つむらやしのぶ
instagram shinobu-t-2v と
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